雲の峰 (夏の季語:天文)

     雲の峰 峰雲 入道雲 積乱雲 雷雲 夕立雲

雲の峰
22夏の季語・天文-雲の峰.jpg
        デジカメ写真


季語の意味・季語の解説
==============================
 むくむくと盛り上がった夏の積乱雲を雲の峰といいます。
 雲を高くそびえる山に見立てた言葉です。

 夏は地表付近で温められた水蒸気がどんどん上空へ移動し、雲となって高々と膨れ上がっていきます。


季語随想
==============================
 でっかい雲の峰を見るたびに、「俺もでっかくなりてえなあ」って思うんです。

 そして、すぐに気付くんです。

 大きくなりたいと思うばかりで、小さな一歩を踏み出すことのできない、自分の勇気のなさに…

 まずは一歩! 踏み出さなくては。

  峰雲や先の先まで青信号 (凡茶)


季語の用い方・俳句の作り方のポイント
==============================
 雲の峰という季語は、その大きな膨れ上がりの背後に、さらに大きな青空の存在を連想させてくれます。
 ですから、その大らかさを堂々と詠み、スケールの大きい俳句にしたいものです。
 上に掲げた俳句、

  峰雲や先の先まで青信号

は、大きい句を詠むことに、いくらかは成功した俳句であると、ちょっぴり自負しております。

 また、雲の峰という季語には、そのモコモコとした姿からユーモラスな印象が宿っています。
 ですから、地上の小さなものとうまく対比させると、どこかほほえましい俳句ができます。
 芭蕉の門弟、宝井其角の次の句が、その例に当たるかもしれません。

  船頭のはだかに笠や雲の峰 (其角)

 なお、雲の峰という季語は、どこか儚さも感じさせます。
 大きいけれど一日と持たない、その寿命が、そうさせるのかも知れません。
 次は、江戸時代の俳人、小林一茶のものです。

  しづかさや湖水の底の雲の峰 (一茶)



≪おすすめ・俳句の本≫

すらすら読める 奥の細道  立松和平著
==============================
■ 今まで読んだ『奥の細道』の現代語訳の中で最高でした!

 大きな字で書かれた原文のすぐ下に現代語訳があり、とても読みやすい本です。

 芭蕉の訪問地ごとに添えられた解説も、著者による興味深い見解が随所に述べられていて勉強になります。

 私はこの本を読んだ後、学生時代と教師時代を過ごした東北地方へ、改めて一人旅に出かけたくなりました。

 これから『奥の細道』を読んでみようと思っている方に、最もお薦めしたい一冊です。



季語めぐり 〜俳句歳時記〜 トップページへ
posted by 凡茶 at 20:58 | Comment(1) | 夏の季語(天文) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 「雲の峰」と言う季語が良く分かりました。既に秋ですが、夏を思い出して句作出来るかもと思いました。
Posted by いきか at 2011年09月03日 17:20