蛍(ほたる) (夏の季語:動物)

     ほたる ほうたる 蛍狩り 蛍籠

蛍(ほたる)
26夏の季語・動物・蛍(ほたる)【イラスト】 (2).jpg
        パソコン絵画


季語の意味・季語の解説
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 梅雨の前後、緑色を帯びた光を放って夜闇を彩る虫。

 蛍がなぜ光るのは定かではないが、求愛のためとも、外敵を脅かすためとも、外敵に自分をまずそうに見せるためとも言われる。

 個人的には求愛のためであってほしいと思っている。

 なお、蛍狩りは、蛍を追うことのほかに、蛍の名所を訪れて光をめでることも指す。

 また、蛍籠は、捕えた蛍を入れて光の明滅を楽しむためのもの。


季語随想
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 子供の頃のこと。

 夏祭りの帰り道、道端に人だかりができていた。

 何かと思って近寄ってみると、蛍であった。

 私の育ったのは、製造業の町。
 だから、蛍を見かけることなど、めったにない。

 実際、私もそれが初めて目にした蛍であったように思う。

 図鑑などで知識はあったが、小さな虫が実際に緑がかった光を出しているのを見て、胸が躍った。

 そして、知りたくなった。
 なぜ、こんな小さな虫が、こんな不思議な色の光を灯すことができるのだろう?

 あれから月日が流れ、私もすっかりおじさんになった。

 子供の頃、蛍の光を見たときのように、「知りたい!」という欲求に駆られることが、めっきり減ってしまった。

 いや、正確には、「知りたい!」という欲求の取捨選択を、瞬時にするようになってしまったのかもしれない。

 つまり、収入や名声、社会的地位の向上や、他人の賞賛、そういうものにつながると思える知識ならば、「知りたい!」という欲求をそのまま心の中に残す。

 しかし、そうは思えない知識については、「知りたい!」という欲求が心の中に芽生えても、すぐにその芽を摘んでしまうようになってしまったのだ。

 私は、今からでも、「知りたい!」という心の中の芽を、損得勘定で摘んでしまわないようにしていきたいと思う。

 そうすることが、私にとって、これ以上ないアンチエイジングになるような気がする。


季語の用い方・俳句の作り方のポイント
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 次の俳句は江戸時代の俳人、小林一茶が詠んだ俳句です。

 蛍の光から受ける印象を、そのままずばりと詠んだ、見事な一物仕立ての俳句ですね。

  大蛍ゆらりゆらりと通りけり(一茶)

 しかし、このような一物仕立ての俳句は、慣れてこないとなかなか上手に詠めません。

 ですから、私は、蛍を季語に用いる場合は、とりあわせの俳句を詠むことが多いです。

 小さな蛍の光と、その背後にある闇を取り合わせるのです。
 その闇をいかに表現するかが勝負です。

  ダム底に隠田眠る蛍かな(凡茶)

  湯上りの香も加はりし蛍狩(凡茶)



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posted by 凡茶 at 02:33 | Comment(0) | 夏の季語(動物) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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