初夢 (新年の季語:生活)

     初夢 宝船 獏枕(ばくまくら) 一富士二鷹三茄子

一富士二鷹三茄子 〜初夢に見ると縁起の良いもの〜
54新年の季語・生活・初夢(一富士二鷹三茄子).jpg
        パソコン絵画


季語の意味・季語の解説
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 正月の元日の夜から二日の朝までに見る夢を初夢という。
 元旦(元日の朝)に見た夢を初夢と言わないのは、大晦日から元旦にかけては寝ないのが習いであるため。

 初夢が吉夢であると、良い一年になると考えられているため、宝船の絵を枕の下に敷いたりする。

 また、悪夢を獏(ばく)に食べてもらうために、獏を描いた「獏枕」をして寝ることもある。

 初夢に富士、鷹、なすびが出てくると縁起がよいので、「一富士二鷹三茄子」などと言ったりする。
 富士、鷹と来て、三番目がなすびというのが面白い。
 由縁については諸説あるようなので、代表的なものを列挙してみたい。

 ● 富士信仰の厚い駒込富士神社のそばに鷹匠の屋敷があり、また名物の駒込茄子がとれた。
 ● 徳川家康ゆかりの地である駿河の国で高い物と言えば、富士山、愛鷹山(あしたかやま)、初物の茄子の値段であった。
 ● 富士は「無事」、鷹は「つかみ取る」、茄子は「成す」などの縁起の良い言葉に通じる。

 とにかく初夢は正夢(まさゆめ)になるとよく言われるので、正月二日だけは、ろくでもない夢を見たくはない。


54新年の季語・生活・初夢【俳句】.jpg
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季語随想
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 初夢が正夢になるのなら、こんな夢を見てみたい。

 私は「季語博物館」の館長になっている。

 季語博物館の「音の部屋」では、春の鶯の声、夏の河鹿笛、秋の鈴虫の声、冬の虎落笛など、季節の音を実際に聞くことができる。

 「味の部屋」では、春の蕗味噌、夏の鴫焼き、秋のむかご飯、冬ののっぺい汁など、季節の味を実際に楽しむことができる。

 その他、よい初夢を見るための宝船とか、悪い初夢を見ないための獏枕(ばくまくら)も展示してあったりする。

 来館者とは頻繁に句会も楽しむ。

 こんな未来を、初夢で見てみたい。


季語の用い方・俳句の作り方のポイント
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 俳句はわずか十七文字の文芸ですから、初夢に見た内容を、事細かに説明することはできません。

 そこで、俳句を読む側に、初夢の内容を想像させる工夫が必要です。

  初夢に故郷を見て涙かな (一茶)

 この俳句は、幼いころ実母を失い、継母に馴染めないまま若くして江戸へ奉公に出た小林一茶が、郷里信濃を思って詠んだ句です。

 そんな一茶の生い立ちを知らなかった人でも、この俳句には、初夢の内容と作者の境涯を、あれこれ想像させられたはずです。

 次のは私の俳句ですが、私の見た初夢はどんなものであったか、色々と想像してみてください。

  初夢を秘めをる口へ紅茶飴 (凡茶)



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   ホトトギス俳句季題便覧
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posted by 凡茶 at 06:02 | Comment(0) | 新年の季語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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