門火(迎火・送り火) (秋の季語:行事)

     門火(かどび) 迎火(むかえび・むかへび)
     魂迎え(たまむかえ) 送り火(おくりび)
     魂送り(たまおくり)

門火(かどび;白樺の皮)
35秋の季語・行事・門火.jpg
        デジカメ写真
 

季語の意味・季語の解説
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 お盆(本来は旧暦の7月13日〜16日であるが、今は新暦の8月13日〜16日に行う地方が多い)の13日に、仏様を迎え入れるために門のあたりで焚く火を迎え火、あるいは魂迎えと言う。

 一方、16日に仏様を送り出すために焚く火を、送り火、魂送りなどという。

 門火は、そうした火の総称である。

 麻の茎を干した苧殻(おがら)を燃やす地方が多いが、筆者(凡茶)の郷里では白樺の皮を燃やす。
 上の写真がその様子である。


季語随想
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 金はないけれど、針の先ほどの恥ずかしさもない人生…

 俺の親父の人生は、そんな人生だったよなあと、門火を焚くたびに私は振り返っています。

35秋の季語・行事・門火【俳句】.jpg


季語の用い方・俳句の作り方のポイント
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 門火を焚くときは、既に他界した家族や、自分に至るまで命を受け継ぎ続けてくれた祖先を思い、しんみりとした気持ちになります。

 ですから、その「しんみり」とした趣を壊さぬような俳句を作るよう心がけたいものです。

 そのためには、門火(迎火・送り火)という季語と取り合わせる言葉を、うるさくない控え目なものにするとよいかもしれません。

 次の沢露川(江戸時代の俳人)の句が良いお手本になるでしょう。

  闇の夜に鳴かぬ烏や魂むかへ (露川)

 私の俳句も参考にしてみてください。

  暫くは猫を摩りて門火あと (凡茶)
      暫く=しばらく 摩りて=さすりて


≪おすすめ・俳句の本≫

新版20週俳句入門 藤田湘子著
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■ どこに出しても恥ずかしくない俳句を詠めるようになる本です

 昭和63年に出された旧版『20週俳句入門』があまりにも優れた俳句の指導書であったため、平成22年に改めて出版されたのが、この『新版20週俳句入門』です。

 この本は、
   〔型・その1〕 季語(名詞)や/中七/名詞
   〔型・その2〕 上五/〜や/季語(名詞)
   〔型・その3〕 上五/中七/季語(名詞)かな
   〔型・その4〕 季語/中七/動詞+けり

 の4つの型を、俳句を上達させる基本の型として、徹底的に読者に指導してくれます。

 これらをしっかり身につけると、どこに出しても恥ずかしくない俳句を詠めるようになるでしょう。

 王道の俳句を目指す人も、型にとらわれない斬新な俳句を目指す人も、一度は読んでおきたい名著です。





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posted by 凡茶 at 03:24 | Comment(0) | 秋の季語(行事) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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