冬銀河 (冬の季語:天文)

     ふゆぎんが

42冬の季語・天文・冬銀河.jpg
        パソコン絵画


季語の意味・季語の解説
==============================
 単に銀河(天の川)と言えば秋の季語であるが、冬の冴え渡った空の銀河も、「冬銀河」という季語で俳句に詠まれる。

 細かい星々の密度が濃くなる秋の銀河に比べ、白い帯状の光は弱まるが、銀河とその周辺に見られる明るい星(一等星や二等星)の数は、冬の方がはるかに多い。

 なお、銀河(天の川)とは、渦巻き状の銀河系の縁のあたりに位置する地球(太陽系)から見た、銀河系の中心(星の密集する部分)である。


季語随想
==============================
 冬銀河とその周辺には明るく派手な星が多い。

 別名「天狼星(てんろうせい)」とも呼ばれる「おおいぬ座」のシリウスは、太陽系以外の星では最も明るく、青白く光る。

 「おおいぬ座」を追うように冬空をめぐる「こいぬ座」のプロキオンも、黄色い光を放ちとても明るい。

 このシリウス、プロキオンとともに、冬の大三角形を作る真っ赤な星がオリオン座の左肩にあるベテルギウスである。

 ベテルギウスは、直径が太陽の数百倍もある巨大な星で、子供のころ図鑑でベテルギウスと太陽の大きさを比較するイラストを目にした私は、たちまち壮大な宇宙の魅力に取りつかれてしまった。

 このベテルギウスは間もなく星としての一生を終えようとしている老い星で、もしかすると、我々が生きている間に超新星爆発と呼ばれる大爆発を起こす可能性がある。

 もし、ベテルギウスが超新星爆発を起こすと、月ほどの明るさになると言われており、そうなると昼間でも空に輝いて見えることになりそうだ。

 子供のころから見続けて星が死を迎えるのは、やや淋しいことではあるが、この派手な天体ショーを生きているうちに見たいとうのが正直なところである。


季語の用い方・俳句の作り方のポイント
==============================
 秋の銀河は、白い光の帯は濃くなるものの、目立って明るい星は少ないため、静かで、神秘的な感じがします。
 ですから、秋の銀河の俳句を詠んだときは、その静かさを邪魔しない言葉を季語と取り合わせてみました。

  銀漢や砂場の山に旗一つ (凡茶)
     銀漢=ぎんかん。銀河・天の川のこと。

 これに対し、冬銀河は、白い光の帯は薄くなりますが、周囲に明るい星星がたくさん瞬いています。
 とても賑やかで、メルヘンチックな感じがします。

 ですから、冬銀河の俳句を詠んだ時は、その賑やかさを生かすような、そんな言葉を季語と取り合わせてみました。

  ポケットにちびし鉛筆冬銀河 (凡茶)



≪おすすめ・俳句の本≫

俳句で楽しく文語文法 山西雅子著
==============================
■ 文語文法を学ぶことと、俳句を鑑賞することが同時に楽しめます!

 文語文法(古語文法)の得意、不得意は、俳句の世界に足を踏み入れるか否かを決める際、結構、気持ちを左右するものです。

 私も理系学生でしたから、大学の俳句会に入る前、文法も知らずに俳句なんか始めても恥をかくかもしれないと、少し躊躇しました。

 左の本は、古今の俳句を例にとって、文語文法をやさしく丁寧に解説してくれる本です。私のような文語文法に自信のない俳人の、心強い味方です。



季語めぐり 〜俳句歳時記〜 トップページへ
posted by 凡茶 at 02:05 | Comment(0) | 冬の季語(天文) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント