水鳥…浮寝鳥(うきねどり)
白鳥・水鳥
デジカメ写真
季語の意味・季語の解説
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湖、沼、川など、水の上で暮らす鳥を水鳥という。
鴨(かも)、雁(がん)など、水鳥の多くは秋に北方のシベリアなどからやってきて日本で冬を越し、春になると北へ帰っていく。
そのため、水鳥は冬の季語とされる。
水面に悠々と浮かぶ姿から浮寝鳥(うきねどり)などとも呼ばれる。
こうした水鳥の中でひときわ体が大きく、その眩しいほどの白さから人目を引くのが白鳥である。
オオハクチョウ、コハクチョウ、コブハクチョウなどの種類があり、古くは「鵠(くぐい)」と呼ばれていた。
季語随想
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まずは一羽の白鳥をじっと見つめてみよう。
自ら光を放っているかのような純白の体。
細くすらっと伸びた首。
黒いつぶらな瞳。
白鳥は大きくて美しい水鳥である。
次は他の水鳥たちと一緒に白鳥を見つめてみよう。
鴨や雁など白鳥よりずっと小さい水鳥たちは、白鳥を全く恐れてはいない。
白鳥のすぐそばで悠々と水に体を浮かべている。
白鳥は自らの大きさ、強さを、人間や国家のように怖さに変えるようなことは決してしない。
白鳥は、大きくて、美しい、水鳥である。
季語の用い方・俳句の作り方のポイント
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野生動物は、見たいと思ってすぐに見つかるものではありません。
ですから、俳句会の兼題(持ち寄る俳句に入れるように前もって指示された季語)が動物だったりすると、困ってしまう方も多いでしょう。
しかし、水鳥は、飛来する場所がだいたい決まっていますから、図書館やインターネットで身近な飛来地を調べて足を運ぶことができます。
水上に気持ちよさそうにしている姿をじっくり観察して、俳句を詠んでみましょう。
私は、白鳥など水鳥の句を作りたいときは、近くの湖で、実際に鳥たちを観察して写生句を詠むようにしています。
水鳥を集めてしやがむ茶髪の子 (凡茶)
しやがむ=しゃがむ
氷上を白鳥何も無き方へ (凡茶)
二句目は、本来避けた方が良いとされる“季重なり”の句ですが(「白鳥」「氷」と、冬の季語が二つ入ってます)、今回は、感動を忠実に俳句にしてみました。
氷上を歩き始めた白鳥
デジカメ写真
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