早梅・冬の梅 (冬の季語:植物)

     早梅(そうばい) 早咲の梅 梅早し 冬の梅

47冬の季語・植物・早梅ー冬の梅【イラスト】.jpg
        パソコン絵画


季語の意味・季語の解説
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 温暖な土地、南向き斜面など、日当たりの良い場所に、春を待たずに咲いた梅のこと。
 冬の梅とも表現される。

 寒梅、寒紅梅、冬至梅などの季語もあるが、これらは梅の特定の品種を指す。
 これに対し、早梅、冬の梅は、冬季に咲いた梅一般をさす。


季語随想
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 どんなにこごえていても
 あの人の「なんとかなるさ」を聞くと
 心の中に早咲きの梅が開く
 
 一輪の可憐な冬の梅が開く
 
 その梅の花を静かに眺め、楽しんでいると
 いつのまにか、胸の中の鉛が
 あとかたもなく消えちまってる


季語の用い方・俳句の作り方のポイント
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 他の花に先駆けて咲いた早梅・冬の梅には、たくましい命の力を感じますが、そうは言っても、やはり、梅の花は可憐で、愛おしい花です。

 そんな可憐さ、愛おしさがしっかり生きるような空間を俳句の中に設けてやりたいものです。

 まずは、江戸時代の俳人、与謝蕪村の句をご覧ください。

  早梅や御室の里の売やしき (蕪村)

 御室(おむろ)の里とは、京都の仁和寺周辺の里のことです。
 蕪村は、この御室の里の、売りに出された屋敷に咲いている冬の梅に感動し、一句を詠みました。
 この梅の木を育ててきた屋敷の前の主の人柄が窺われます。

 次の二句は私の俳句です。
 季語の持つ可憐さ、愛おしさを損なわぬよう、さりげない景を取り合わせてみました。

 うまく季語を生かせているでしょうか?

  早梅や無人駅指す道しるべ (凡茶)

  庭履きに残るぬくもり冬の梅 (凡茶)


≪おすすめ・俳句の本≫

俳句の宇宙 長谷川櫂著
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■ 俳句は深くて、面白いなあ… 心からそう思えた本でした!


 最も私の心をとらえたのは第四章「間について」
 この章を読み、俳句の「切れ」を「間」と捉え、その「間」をじっくり味わおうとするようになってから、既に目にしていた名句が、それまでとは違って見えてくるようになりました。

 また、第七章「宇宙について」も、面白くてあっという間に読んでしまいました。
 この章で、「造化」というものに関する著者の考え方を読んでから、芭蕉の時代の句に接する際は、その句が生み出される場としての「造化」というものを読み取ってみようと意識するようになりました。
 もちろん、私ごときが読み取ろうと思って読み取れるような浅いものではないのですが…

 とにかくこの本は、
 「自分が足を踏み入れた俳句の世界は、どこまでも深いんだなあ。そして、深みに潜れば潜るほど、新しい面白みに接することができるんだなあ… 」
 そんな気持ちにさせてくれる一冊でした。



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posted by 凡茶 at 03:42 | Comment(0) | 冬の季語(植物) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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