蒲公英(たんぽぽ) (春の季語:植物)

     タンポポ 鼓草(つづみぐさ) 藤菜 田菜

たんぽぽ
17春の季語・植物・蒲公英(たんぽぽ).jpg
        デジカメ写真


季語の意味・季語の解説
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 道端、荒れ地、草はら、土手など、至る所に黄色、または白の可憐な花を咲かせる。
 成長すると、フワフワの絮毛(わたげ)に変わり、風が吹くと種をつけて四散していく。


季語ばなし
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 私の通っていた小学校の周辺は少し変わった場所であり、黒曜石のかけらが普通の石ころに混ざり、ごろごろ転がっていった。
 黒曜石とは火山岩の一種で、ガラスのような透明感のある黒光りした石である。

 この黒曜石を、子供の頃の私たちは「太陽の鼻くそ」と呼んでいた。

 私たちの間では、この太陽の鼻くそには不思議な力が宿っていると信じられており、拾って磨いてやると、翌日は晴れることになっていた。

 逆に、この太陽の鼻くそに、たんぽぽの茎から出る白い液を塗ってやると、翌日は雨が降ることになっていた。

 太陽の鼻くそを磨く儀式(晴れを祈る儀式)は、複数の子供によって共同で行われることが多かったが、太陽の鼻くそにたんぽぽの白い液を塗る儀式(雨を乞う儀式)は、一人でこっそり行われることが多かった。

 子供には、年に何回か、雨の降ってほしい日があるものなのだ…。

 ところで、黒曜石は用いずに、たんぽぽだけで行われる不思議な儀式も、子供の頃存在した。
 それは恋を成就させるための儀式である。 

 たんぽぽの絮(わた)を川に向かって吹き、全ての絮毛が無事にその川を越えて対岸に落ちると、恋する者と結ばれるというおまじないだ。
 私は大きくなってからも、何度かこのおまじないを試してみたことがある。

  たんぽぽや役目を終へし古校舎 (凡茶)


季語の用い方・俳句の作り方のポイント
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 鮮やかな黄色の花を、どこにでも咲かせることのできるたんぽぽは、可憐でありながら力強さを感じさせる花です。
 ですから、生命力や、明るさに満ちた俳句がよく詠まれます。

  たんぽぽや荒田に入るる水の上 (稲津祇空)

  たんぽぽや父へ飛び込むちび力士 (凡茶)

 ただ、たんぽぽの絮毛(わたげ)に焦点を当てて俳句を作ると、すこし、淋しげな作品に仕上がったりします。

  たんぽぽの絮むしる子の腕時計 (凡茶)

  鳴き砂にたんぽぽの絮埋もれけり (凡茶)
      鳴き砂=踏み歩くと、 きゅっ、きゅっと音の鳴る砂浜。



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正風俳句かるた
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■ 「かるた」が開く俳句の扉!

 実は、「俳句かるた」が私(凡茶)と俳句の出会いでした。

 幼い頃、一茶の俳句を集めたかるたを親に買ってもらい、絵札のユーモラスなイラストが気に入って、繰り返し遊んだことを覚えています。
 そして、自然と一茶の俳句が好きになっていきました。

 その記憶があったから、大学で俳句会勧誘の貼りビラを見たとき、迷わず、入会を決めることが出来たのだと思います。

 ここで紹介している「正風俳句かるた」は、私が子どもの頃買ってもらったかるたではありませんが、季節感あふれる美しい絵札はきっと子どもたちの関心を引き付けることでしょう。

 また、実際に読みきかす俳句を含め、同じ文字で始まる四季の俳句を並べた字札は、きっと子どもたちの前に、俳句の扉を自然と開いてくれることでしょう。

 あるいは、童心に帰って、俳句仲間とかるたを楽しんでみるのもいいかもしれません。いい運動にもなりますしね。



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posted by 凡茶 at 05:47 | Comment(0) | 春の季語(植物) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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