夏の始め 夏始め(なつはじめ)
初夏

デジカメ写真
季語の意味・季語の解説
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立夏(5月6日頃)から芒種(6月6日頃)の前日までを初夏と言う。
初夏は日の光が最も強くなる季節であり、草や木はその光をたっぷりと吸収して、すくすくと成長する。
ゆえに初夏は、野山も街中も、いきいきとした緑、瑞々しい緑でいっぱいになる。
そうした緑の中を渡ってくる風は、実にかぐわしく、そして清々しい。
季語随想
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出無精な私でも、初夏ともなるとさすがに太陽の光が恋しくなり、家の外へ出てみたくなります。
木々や草花が恋しくなり、家の外に出てみたくなります。
そんな時私は、緑いっぱいの湖畔のジョギングロードを、えっちらおっちら歩きます。
ジョギングロードですが、私は、決して走りません。
マイペースで、ひたすら歩きます。
初夏の湖畔のジョギングロードには、私のようなウォーキング派が他にもいっぱいいて、背伸びをしたり、写真を撮ったりしながら、思い思いに歩いています。
歩くのもなかなかいいものですよ。
ゆっくり歩いていると、走っている人よりも長い時間、木々の若葉の香りを楽しむことができますからね。
かわいらしい花を見つけたり、めずらしい鳥の声をゆっくり聞けたりもします。
ただ、軽快に走っている人を見ると、やっぱり憧れますし、少し嫉妬もしますね。
自分も風を切りながら、かっこよく走ってみたいなあって思います。
学生時代の元気いっぱいの体が無性に懐かしくなったりして…。
いろいろな感情が胸に湧いてきます。
いろいろな感情が胸に湧いてきますが、湖の方からときおり吹く心地よい風を浴びるたびに、私はふと気付きます。
私は走ることよりも、歩くことの方が好きだから歩いているのだと。
えっちらおっちら歩く私を、いろんなランナーが抜き去っていきます。
私より年上のランナーもたくさんおられます。
小さな子供もいます。
見た目は華奢な若い娘さんたちも、汗をキラキラさせながら、次々と走り去っていきます。
スパッツにブルマに抜かれ風の初夏 (凡茶)
季語の用い方・俳句の作り方のポイント
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初夏は光と緑の季節です。
野山も、街も、光と緑で満ちています。
ですから、人々の心も、当然明るく、すがすがしくなります。
明るく、すがすがしい心で暮らしていると、ちょっと嬉しい発見や、ちょっと楽しい体験を、いっぱいするようになります。
そんな瞬間を、積極的に俳句に詠んでいきましょう。
オーブンの熱残る菓子初夏の風 (凡茶)
また、初夏と言う季語を用いると、いささかねっとりとした内容を詠んでも、さわやかに鑑賞できる俳句に仕上がります。
助手席に香りの残る初夏の朝 (凡茶)
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