白南風(しろはえ) (夏の季語:天文)

     しろばえ しらはえ

白南風
22夏の季語・天文・白南風.jpg
        パソコン絵画


季語の意味・季語の解説
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 夏になると、日本列島には、太平洋高気圧(小笠原気団)から南東季節風が吹き寄せるようになる。
 これを日本人は、冬の北風に対し、夏の南風(みなみかぜ・みなみ・はえ)と呼んできた。

 この南風のうち、梅雨時に吹いて黒雲を運ぶ、湿気の多い風を黒南風(くろはえ)と呼ぶ。

 これに対し、梅雨明け、もしくは梅雨晴れや梅雨明け間近に吹く、雨雲を一掃するような爽やかな風を白南風(しろはえ)と呼ぶ。

 対(つい)になる黒南風という季語がある分、白南風という季語からは、ことさら明るい印象を受ける。  


季語随想
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 ピリオドを打てず、コンマをつけたままにしてきたことがある。

 コンマのままにしていたから、考え事の多い日々になっちまった…。

 梅雨が明けた。
 人生という原稿用紙に、新しい文章を書いていくために、もうコンマをつけず、ピリオドを打つ覚悟をした。

 引き延ばしてきた古い文章にピリオドを打つと決めたら…,

 海と空の間から生まれてくる白南風が、一段とさわやかに感じられた。


季語の用い方・俳句の作り方のポイント
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 梅雨雲を運んで来る黒南風(くろはえ)に対し、それを払い去る白南風(しろはえ)は、とても明るく、爽やかな印象を持っています。
 ですから、白南風を季語に俳句を詠むと、それだけでその句は、梅雨明けの解放感、夏の風の清涼感を内包します。

  白南風に乗りて少女の好返球 (凡茶)

  白南風や鮨屋を変へて同じもの (凡茶)

 例えば、二句目については、白南風という季語があるために、よく晴れた日に鮨屋めぐりを楽しんでいる人物を、読者のみなさんは想像するのではないでしょうか。
 ここで、この白南風を黒南風という季語に変えてみます。

  (試作)黒南風や鮨屋を変へて同じもの

 今度は、黒南風という季語があるために、満足する鮨に出会えず、鮨屋を仕方なく変えている人物が想像されるのではないでしょうか。

 季語を変えると句の印象ががらりと変わります。
 これが季語の強さであり、怖さでもあるのです。



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posted by 凡茶 at 02:03 | Comment(0) | 夏の季語(天文) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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