木守柿 (冬の季語:植物)

     木守柿(きもりがき・こもりがき) 木守(きまもり)

木守柿
47冬の季語・植物・木守柿@.jpg
        デジカメ写真


季語の意味・季語の解説
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 収穫を終えた柿の木に、ぽつんと一つだけ残された柿の実をよく見かける。
 これを木守柿、あるいは木守と言う。

 今年もたくさんの実を与えてくれた木を労っているのか。
 それとも、来年の実りを祈念して、神に捧げているのか。
 あるいは、腹を空かせた鳥や旅人のために残してあるのか。

 木守柿には鄙びた印象があるが、同時に、粋(いき)も感じる。
 また、寂しさや侘しさとともに、愛しさを覚える。


季語随想
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 たくさんの後悔が心の中の枝にぶら下がっている。
 柿の実をもぐように、その後悔を一つずつもいでいく。

 もいだ後悔は、忘却と言う籠に放り込んでいく。
 次々ともいでは放り込む。
 今日を生きるため、そして、明日へ進むために。

 もいで、もいで、もぎ続けたのち、一つだけ、どうしてももぎとれない後悔があることに気付く。
 もぎとって忘却の籠へ放ることの出来ない、強かな後悔があることに気付く。

 その後悔とじっくりと向き合ってみる。
 すると、その後悔が、己をたくましくしてくれているということがわかってくる。

 同じ様な後悔を繰り返すまいという思いが、勇気、こだわり、粘り、そして希望の源になっていることがわかってくる。

 最後にもぎとれずに残ったこの後悔…
 それは、己という幹を、冬の寒風から守ってくれる、木守柿なのだ。


47冬の季語・植物・木守柿A.jpg
        デジカメ写真


季語の用い方・俳句の作り方のポイント
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 枝にポツンと残された木守柿には、やはり、寂しさ、侘しさがあります。

  木守や西の空見てハーモニカ (凡茶)

 同時に、冬空を背に真っ赤に熟している木守柿には、心にしみるような愛しさも覚えます。

  初恋の空思ひ出す木守柿 (凡茶)



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posted by 凡茶 at 13:08 | Comment(0) | 冬の季語(植物) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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