春の季語<生活> 〜目次ページ〜

風船
14春の季語・生活・風船【イラスト】.jpg
        パソコン絵画

風船が春の季語であると初めて知った人は、「なぜ一年中ある風船が春の季語?」と思うかもしれない。でも、春の空より風船が飛ぶのにふさわしい空があるだろうかと考えてみてほしい。「なるほど、風船は春のものだなあ」と思えてくるに違いない。



掲載季語(50音順)

<あ行の季語>
梅見

<か行の季語>
草餅

<さ行の季語>
しゃぼん玉
春愁
卒業

<た行の季語>
踏青

<は行の季語>
ぶらんこ



≪おすすめ商品≫

正風俳句かるた
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■ 「かるた」が開く俳句の扉!

 実は、「俳句かるた」が私(凡茶)と俳句の出会いでした。

 幼い頃、一茶の俳句を集めたかるたを親に買ってもらい、絵札のユーモラスなイラストが気に入って、繰り返し遊んだことを覚えています。
 そして、自然と一茶の俳句が好きになっていきました。

 その記憶があったから、大学で俳句会勧誘の貼りビラを見たとき、迷わず、入会を決めることが出来たのだと思います。

 ここで紹介している「正風俳句かるた」は、私が子どもの頃買ってもらったかるたではありませんが、季節感あふれる美しい絵札はきっと子どもたちの関心を引き付けることでしょう。

 また、実際に読みきかす俳句を含め、同じ文字で始まる四季の俳句を並べた字札は、きっと子どもたちの前に、俳句の扉を自然と開いてくれることでしょう。

 あるいは、童心に帰って、俳句仲間とかるたを楽しんでみるのもいいかもしれません。いい運動にもなりますしね。



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posted by 凡茶 at 21:04 | Comment(0) | 春の季語(生活) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


草餅 (春の季語:生活)

     草大福 草の餅 蓬餅(よもぎもち)
     母子餅(ほうこもち)

草餅
14春の季語・生活・草餅.jpg
        デジカメ写真


● 季語の意味・季語の解説

 春、野や道端に生えるまだ柔らかい蓬(よもぎ)を摘み取り、茹でて刻んで餅につきこんだものを草餅という。

 もち米でなく、しん粉(乾かしたうるち米をひいた粉)から作ることもある。

  おらが世やそこらの草も餅になる (小林一茶)

 みずみずしい緑色と、清々しく、かつ、鄙びた趣のある香りを楽しむが、餡子を包み込んだ草大福の人気が特に高い。

 俳人は、草の餅蓬餅(よもぎもち)という表現も好んで用いる。

 なお、草餅には、蓬ではなく母子草(ははこぐさ・ほうこぐさ)をつきこんだものもあり、母子餅(ほうこもち)と呼ばれる。

 母子草とは、春の七草の御形(ごぎょう)のことで、香りの強さでは蓬に劣るものの、粘り気のある食感の良い餅ができる。
 旧暦三月三日によく作られた。

  言葉にも母子餅とは母恋し (富安風生)


● 自句自解

 ある地方の温泉施設の傍らに物産館を見つけた。

 小さな店がいくつも出店していて、思い思いに地場産品を売っている。

 そのうちの一つが、えごま味噌を和えた懐かしい餅を売っていたので買い求め、その場で食べることにした。

 食べながら味を褒めてやると、店のおばちゃんが、どうしても草餅の味も見てほしいという。

 なんでも摘んだばかりの蓬をたっぷり使って作った自信作らしい。

 それほどのお薦め品ならと、草餅の方も味わってみることにし、実際旨かったので、少し大げさに褒めてやった。

 全力疾走のあと草むらに倒れこんだ時に嗅ぐ草の匂いに似た、鮮烈な香気が印象に残っている。

 食べ終えて、会計を済ますべく千円札を渡すと、釣銭用の小銭を入れた箱をジャラジャラと揺すりながら、おばちゃんが困った顔をしている。

 どうしたのかと尋ねると、十円玉を切らしてしまったから、五円玉でお釣りを渡してもよいかとすまなそうに言う。

 私は、五円玉をいっぱいもらった方が、またこの草餅を味わえる「ご縁」が生まれていいんじゃないかと言って、笑って釣銭を受け取った。

  釣銭に五円四枚草餅屋 (凡茶)

 今年の春、このやりとりのことを思い出し、同じ物産館をもう一度訪れてみた。

 あの時のおばちゃんは少し歳をとったが、まだ元気に働いている。

 でも、どうやら私のことなど全く覚えてない様子だ。

 初対面を装ってお薦めの品は何かと訪ねてみたところ、笑顔で草餅だと答え、あの時と同じ様に草餅の自慢を始めた。


● 古今の俳句に学ぶ季語の活かし方

■ 色について

 草餅の緑色は、褐色(こげ茶色)との相性が良いようです。

  草餅を焼く天平の色に焼く (有馬朗人)
      天平=てんぴょう。奈良時代、聖武天皇の年号。仏教文化が栄えた。

 ですから、歴史的建造物、古びた家等、褐色の多い空間の草餅を詠むと、その清々しい緑が映えます。

  大仏に草餅あげて戻りけり (正岡子規)

  草餅や帝釈天へ茶屋櫛比 (水原秋櫻子)
      櫛比=しっぴ。櫛(くし)の歯のように隙間なく並ぶこと。

  草餅の歯につめたしや城下町 (沢木欣一)

 次の俳句でも、焼けていく時の褐色と、自然が生み出す命の緑が、力強く対比されていると思います。

  父を焼き師を焼き蓬餅あをし (黒田杏子)

■ やさしさについて

 草餅は飾り立てられた雅やかな菓子ではありません。
 鄙びた素朴な菓子です。

 しかし、蓬を摘む、茹でて刻む、餅米と一緒につく、形よく丸めるといった手間をかけて作られる真心のこもった菓子です。

 作り手のやさしさがたっぷり込められた菓子と言えます。

 ゆえに、草餅という季語は、やさしさを俳句に醸し出します。

 次の俳句には、息苦しさやせわしさの無いやさしい空間と時間が、草餅という季語を用いることによって描かれています。

  草餅や野川に流す袂草 (芝不器男)
      袂草=たもとぐさ。袂にたまった草。

  雨はじく傘過ぎゆけり草餅屋 (桂信子)

  釣銭に五円四枚草餅屋 (凡茶)

 また、次の俳句には、人の心のやさしさが、直接的に描かれています。

  草餅や片手は犬を撫でながら (小林一茶)

  子をおもふ憶良の歌や蓬餅 (竹下しづの女)
      憶良=山上憶良(やまのうえの おくら)。万葉歌人。

  帰省子に朝一臼の蓬餅 (松村蒼石)

■ 母について

 幼い頃、母に草餅を拵えてもらった経験のある人にとっては、草餅が母を象徴する食べ物になることもあります。

  草餅の濃きも淡きも母つくる (山口青邨)

  蓬餅母といふもの妻にはなし (安住敦)



≪おすすめの本・商品≫

カラー版 新日本大歳時記 愛蔵版
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■ 写真・絵の豊富な大歳時記です!


 『カラー版 新日本大歳時記』は、かつて春・夏・秋・冬・新年の全5巻に分けて発売され、大ベストセラーとなった歳時記です。

 “愛蔵版”は、その内容が一冊にまとめられたもので、購入しやすい値段となりました。

 この歳時記は、季語の詳しい解説や古今の名句に加え、写真や絵も豊富に掲載されていて、俳句の勉強になるのはもちろんのこと、鑑賞していて飽きない芸術性の高い一冊でもあります。

 私は、愛蔵版が出る前の全5巻を持っているのですが、この歳時記のおかげで俳人としてスキルアップし、かつ、日本の風土と文化の素晴らしさを再確認することができました。
 この歳時記は、私の俳句生活におけるかけがえのないパートナーであり、大切な財産でもあります。



歳時記の収録されている電子辞書
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CASIO エクスワード XD-D6500BK


 以前は、句会・吟行といえば、辞書や歳時記などを持参しなければならず、これが結構重いものでした。

 しかし、今は歳時記入りの電子辞書が登場したおかげで、ずいぶん持ち物が軽くなりました。

 例えば、左の電子辞書には、次の歳時記が納められています。

合本俳句歳時記 四訂版
現代俳句歳時記
(春・夏・秋・冬・無季)
ホトトギス俳句季題便覧


 また、次のような収録コンテンツも、きっと俳句の実作、吟行に役立つでしょう。

広辞苑 第六版
全訳古語辞典 第三版
漢語林


 読めない漢字も手書きで検索できますし、俳人にとっては実にありがたいですね!

 この電子辞書には、他にも、百科事典や、日本と世界の文学作品(各1000作品)等、さまざまなコンテンツが収められていて、とにかく飽きません。
 世の中便利になったものです。




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posted by 凡茶 at 15:50 | Comment(0) | 春の季語(生活) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


しゃぼん玉 (春の季語:生活)

     シャボン玉 石鹸玉 しやぼん玉

14春の季語・生活ーしゃぼん玉.jpg
        パソコン絵画


季語の意味・季語の解説
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 しゃぼん玉は春の季語とされる。
 ストローや麦わらの先に石鹸水を付け、反対側から息を吹き入れてやると、透き通った玉が無数に飛びだしてきて、なんとも春らしい。


季語随想
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 自分を叱ったあとは、しゃぼん玉を飛ばしながら、心を整理するのもよい。

 自分を叱ったばかりの、心の中にどっしりと鉛が居座っている間は、ただただ風に飛ばされるしゃぼん玉を眺てやるのもいいだろう。
 無数のしゃぼん玉を風に流し、最後の一つが壊れて無くなるまで、黙って見つめてやる。
 それを、何度となく繰り返すのだ。

 自分を叱ってから少し時が経ち、心の中が軽くなってきた頃には、ストローにゆっくり息を吹き入れ、大きなしゃぼん玉を作ってみるのもいいだろう。
 子供の頃にはできなかったような大きなしゃぼん玉を、無心になって作ってみるのだ。
 知らず知らずのうちに、そのいびつな形や、ゆっくりとした動きに、心がほぐされるだろう。

 相手を蔑むことで自分を大きく見せようとしたり…
 立場の強い人間にはできないことを、立場の弱い人間に対してしてみたり…
 他の人を味方につけて、誰かを苦しめるようなことをしてみたり…

 後でそんなみじめな自分の姿に気がついて、情けない自分を叱ったあとには…
 しゃぼん玉を風に飛ばしてみるのもよい。

  屑鉄に腰掛けて吹くしやぼん玉 (凡茶)


季語の用い方・俳句の作り方のポイント
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 しゃぼん玉は美しいのですが、すぐに壊れて無くなってしまいます。
 ですから、美しさの背後に、しみじみとした「悲しさ」、「あはれ」があります。
 次の俳句は、しゃぼん玉という季語の持つ「悲しさ」「あはれ」を意識して詠んだものです。

  金網のしやぼん玉割ることごとく (凡茶)

 ですが、あっけなく壊れて消えてしまうしゃぼん玉の最後を、美しいものが元気よく弾ける一瞬と捉えたらどうでしょう。
 そのように捉えながら俳句を詠むと、希望に満ちた一句が生み出されるかもしれません。

  丘に風町を目掛けてしやぼん玉 (凡茶)


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正風俳句かるた
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■ 「かるた」が開く俳句の扉!

 実は、「俳句かるた」が私(凡茶)と俳句の出会いでした。

 幼い頃、一茶の俳句を集めたかるたを親に買ってもらい、絵札のユーモラスなイラストが気に入って、繰り返し遊んだことを覚えています。
 そして、自然と一茶の俳句が好きになっていきました。

 その記憶があったから、大学で俳句会勧誘の貼りビラを見たとき、迷わず、入会を決めることが出来たのだと思います。

 ここで紹介している「正風俳句かるた」は、私が子どもの頃買ってもらったかるたではありませんが、季節感あふれる美しい絵札はきっと子どもたちの関心を引き付けることでしょう。

 また、実際に読みきかす俳句を含め、同じ文字で始まる四季の俳句を並べた字札は、きっと子どもたちの前に、俳句の扉を自然と開いてくれることでしょう。

 あるいは、童心に帰って、俳句仲間とかるたを楽しんでみるのもいいかもしれません。いい運動にもなりますしね。



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posted by 凡茶 at 22:31 | Comment(0) | 春の季語(生活) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


踏青(とうせい) (春の季語:生活)

    青き踏む

14春の季語・生活_踏青.jpg
        パソコン絵画


季語の意味・季語の解説
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 踏青(とうせい)とは、春の野に出かけ、青々とした草を踏みしめて歩くことを言う。
 元々は中国で行事として行われていたが、俳句では、日常的な散策を指している場合がほとんどである。
 
 「青き踏む」とも表現し、むしろこちらの表現を用いた句の方が多い気がする。


季語随想
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 私が生まれ育ったのは工場の多い製造業の町であったため、子供のころ、緑と接する機会はあまりありませんでした。
 ですから、大学生として宮城県の仙台で暮らし始めた頃、「ここは随分と緑の多い町だなあ」と感じました。

 杜(もり)の都と呼ばれる仙台には、市民が気楽に憩うことのできる、緑地、野、丘、川原などが多く、私も度々踏青(とうせい)を楽しみました。
 もちろん学生の頃は、踏青という言葉自体は知りませんでしたが…

  対岸の歩幅に合はせ青き踏む (凡茶)

 私は、大学卒業後、しばらくの間、仙台の高校で教職に就いていました。
 そこで、生徒たちに、「仙台という地名から連想する色は?」と簡単な質問をしてみました。
 すると、ほとんどの生徒たちが、「緑」と答えました。

 仙台の子供たちは、自分たちの住んでいる杜の都を「緑の町」と自覚し、それを誇りとしているようでした。
 おそらく仙台は、これからも、住民たちによって、緑の町としてのアイデンティティを育み続けていくことでしょう。
 
 ところで、その他の地名からは、生徒たちはどのような色を連想したでしょう?
 覚えているものをいくつか、紹介します。

 京都は紫と金。なにか高貴な感じがするのでしょう。
 奈良は茶色。これは古い仏像の色でしょうか。
 沖縄は青。おそらく美しい海を思い浮かべたのでしょう。
 大阪は黄色。明るく賑やかな感じがするからかもしれません。

 面白かったのは東京。
 赤とか、黄色とか、灰色とか、いろんな色が生徒の口から出てきました。
 この多様性こそが東京の魅力なんだと思います。


季語の用い方・俳句の作り方のポイント
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 踏青(とうせい)は視覚で草の瑞々(みずみず)しい青さを感じ、足の触覚で春の土と草の弾力を感じ、嗅覚で踏まれた草の香りを感じながら行うものです。
 ですから、踏青を季語に俳句を詠む場合は、読み手(鑑賞者)が五感をフルに活用して味わい、その後、爽快感に包まれるような作品にしたいものです。

  土手の外の町を感じて青き踏む (凡茶)
      外=と。



≪おすすめ・俳句の本≫

・語りかける季語 ゆるやかな日本
・ゆたかなる季語 こまやかな日本 宮坂静生著
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■ 日本列島を隅々まで旅すると、たくさんの知らなかった季語に出会えます!

  
 日本各地には、一般的な歳時記にはあまり載っていない、その土地の貌を映し出す季節のことばがあります。
 筆者の宮坂さんは、そうした言葉を「地貌季語」と称し、その発掘に努めてきました。

 『語りかける季語 ゆるやかな日本』では、沖縄の「立ち雲」、雪国の「木の根明く」ほか、178の地貌季語が紹介されています。

 また、『ゆたかなる季語 こまやかな日本』では、千葉県安房地方の「逆さ寒」、沖縄県の「風車祝」、長野県諏訪地方の「明けの海」ほか、172の地貌季語が紹介されています。 

 この2冊を読めば、日本列島という空間と、季節と言う時間を一度に旅することができそうですね。季語の四次元ワールドを巡ってみましょう。



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posted by 凡茶 at 16:35 | Comment(0) | 春の季語(生活) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


ぶらんこ (春の季語:生活)

     ゆさはり(ゆさわり) ふらここ(ぶらここ)
     ふらんど(ぶらんど) 鞦韆(しゅうせん)
     ブランコ

ぶらんこ
14春の季語・生活・ぶらんこ.jpg
        デジカメ写真


季語の意味・季語の解説
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 ぶらんこは漢語では鞦韆(しゅうせん)と呼ばれる。
 中国では冬至から105日後の寒食の日に、宮廷の女たちが鞦韆を楽しんだらしい。
 ゆえにぶらんこは、俳句においても春の季語となっている。

 冬の厳しい寒さから解放され、子供が表に出て遊び始めると、きーこ、きーこと、ぶらんこの音が聞こえ始める。
 それがいかにも春らしい。

 日本では、古くは「ゆさはり」と呼ばれ、そのうち「ふらここ」「ふらんど」などと呼ばれるようになった。
 やがて、「ぶらんこ」という呼び方が一般的になるが、おそらく日本で生まれた言葉であるにもかかわらず、不思議と「ブランコ」と片仮名表記されることも多い。


季語随想
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 ぶらんこは子供の心を弾ませ、わくわくさせる遊具です。
 ぶらんこを漕ぐ子供は、視界の中を目まぐるしく入れ替わる空と大地を楽しみます。
 体をすり抜けていく風を楽しみます。

 一方、大人にとっては、ぶらんこは心を静かにさせる場所となり得ます。
 他に誰もいない公園で、きーこ、きーことぶらんこを鳴らしている大人は、何らかの理由で落ち込んでしまった気持ちを、いつもの穏やかな状態に修復しているようにも見えます。
 あるいは、そこが子供の頃に遊んだ場所ならば、過ぎてきた時間を色々と思いだしているのかもしれません。
 静かに過去を眺めていると、なぜだか心も静かになるものです。

 ただ、大人には、ぶらんこの似合う大人と、そうでない大人がいるようです。
 おそらく私は後者でしょう。
 だから、私は、今、ぶらんこを漕いでみようとは思いません。

 やがて、素敵な老い方をして、ぶらんこの似合う翁になったなら…
 子供たちが学校に行っている時間に、こそっりぶらんこに揺られてみたいと思っています。


季語の用い方・俳句の作り方のポイント
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 ぶらんこは遊具ですから、この季語を用いると、心の弾む陽気な俳句が生まれます。
 次は江戸時代の三宅嘯山の句です。

  ぶらここや花を洩れ来る笑ひ声 (嘯山)

 ただ、ぶらんこの句には、明るさの中に、淋しさと言うか、ほのかな哀愁のある俳句も多いようです。
 ゆっくり漕いでいるときの「きーこ、きーこ」という音や、人が去ったあともしばらく揺れている様が、もの悲しいからかもしれません。
 あるいは、何日もの間誰も乗りに来ず、鎖のよじれがずっとそのままになっている状態なども、「あはれ」に感じます。

 小林一茶と私の句を読んでみてください。

  ぶらんどや桜の花を持ちながら (一茶)

  ぶらんこや半日かけて返す傘 (凡茶)

  ふらここの鎖に泥の乾きたり (凡茶)


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正風俳句かるた
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 また、実際に読みきかす俳句を含め、同じ文字で始まる四季の俳句を並べた字札は、きっと子どもたちの前に、俳句の扉を自然と開いてくれることでしょう。

 あるいは、童心に帰って、俳句仲間とかるたを楽しんでみるのもいいかもしれません。いい運動にもなりますしね。



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