冬の季語<地理> 〜目次ページ〜

御神渡(おみわたり)
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        デジカメ写真

長野県の中部にある諏訪湖は標高が高いため、寒い冬には湖全体が結氷する。そして、好条件が揃うと、夜のうちに大きな音を立てて氷に亀裂が走り、その亀裂に沿った氷の盛り上がりができる。これが御神渡(おみわたり)である。
古くから御神渡は、湖南の男神(諏訪大社・上社の建御名方:タケミナカタ)が、湖北の女神(諏訪大社・下社の八坂刀売:ヤサカノトメ)のもとへ走る際にできると考えられてきた。



掲載季語(50音順)

<さ行の季語>
雪嶺

<は行の季語>
冬田



≪おすすめ・俳句の本≫

俳句で楽しく文語文法 山西雅子著
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■ 文語文法を学ぶことと、俳句を鑑賞することが同時に楽しめます!

 文語文法(古語文法)の得意、不得意は、俳句の世界に足を踏み入れるか否かを決める際、結構、気持ちを左右するものです。

 私も理系学生でしたから、大学の俳句会に入る前、文法も知らずに俳句なんか始めても恥をかくかもしれないと、少し躊躇しました。

 左の本は、古今の俳句を例にとって、文語文法をやさしく丁寧に解説してくれる本です。私のような文語文法に自信のない俳人の、心強い味方です。



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posted by 凡茶 at 12:05 | Comment(0) | 冬の季語(地理) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


雪嶺 (冬の季語:地理)

     せつれい ゆきね

雪嶺 〜八ヶ岳連峰〜
43冬の季語・地理・雪嶺(八ヶ岳連峰).JPG
        デジカメ写真

雪嶺 〜北アルプス南部〜
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        デジカメ写真


季語の意味・季語の解説
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 雪嶺とは、雪を被って白くなった山脈の稜線のこと。

 多くの歳時記で「雪嶺」は「冬の山」という季語の副題とされている。
 しかし、冬山、雪山、枯山など、他の副題が「墨絵」に描きたくなるような静かな山を連想させるのと、雪嶺は明らかに趣が異なっている。

 雪嶺という季語は、背後の鮮明に色づいた空(時には真っ青な空、時には赤く色づいた空)を連想させ、静かさというよりは、鋭さと清々しさを感じさせる。
 
 漢字一字を当てるならば、冬山、雪山、枯山が「幽」であるのに対し、雪嶺は「瞭」ということになると思う。 


季語随想
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 雪嶺を仰ぐと、心が引き締まる。

 雪を被ってくっきりとした稜線を見ていると、体の中が冴えて、気持ちが凛としてくる。

 雪嶺を仰ぐと、垢のついた心が研かれ、鋭い光が生き返ってくる。

 今日、私は、「自らの夢に挑むことへの罪悪感」という心の垢を落とすために…

 雪嶺の見える丘に立っている。


季語の用い方・俳句の作り方のポイント
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 雪嶺という季語は、白くて美しい稜線のほかに、峰々の背後に広がる鮮明な空、山と自分との間に満ちている冴えて清々しい大気などを連想させます。

 どのような言葉(事物)を取り合わせれば、この季語が生きるか、あれこれ試してみましょう。

 ピタッとはまる言葉(事物)が見つかると、俳句も、自分の気持ちも爽快になります。

  雪嶺や試飲ワインのグラス干す (凡茶)
      干す=飲み干す。

  雪嶺星水切り石を湖が飲む (凡茶)
      雪嶺星=ゆきねぼし。 湖=うみ。 



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CASIO Ex-word 電子辞書
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■ 俳句関連の充実した電子辞書です!


 以前は、句会・吟行といえば、辞書や歳時記などを持参しなければならず、これが結構重いものでした。

 しかし、今は歳時記入りの電子辞書が登場したおかげで、ずいぶん持ち物が軽くなりました。

 例えば、左の電子辞書には、次の歳時記が納められています。

   
現代俳句歳時記
   ホトトギス俳句季題便覧
   合本俳句歳時記第三版

 俳人にとっては実にありがたいですね!

 また、この電子辞書には、歳時記の他にも、各種の辞典文学作品等、さまざまなコンテンツが収められていて、とにかく飽きません。
 世の中便利になったものです。



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posted by 凡茶 at 01:16 | Comment(0) | 冬の季語(地理) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


冬田 (冬の季語:地理)

    冬の田 冬田面(ふゆたのも) 
    冬田道 休め田 雪の田

43冬の季語・地理・冬田【俳句】.jpg
        パソコン書道


季語の意味・季語の解説
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 稲刈りが済み、刈り株も枯れた冬の田んぼ。
 雪にすっぽり覆われているものも、畦にだけ雪がたまっているものも、
 冬靄が揺らいでいるものも、どれも趣が深い。


季語随想
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 変わり者の私は、せっかくの休日に、著名な観光地へは行かず、東北の冬田道を歩くための旅に出た。

 さえぎる物の無い冬田道を歩くと、風が冷たくて耳がちぎれそうになるが、それでも歩きに出かけた。

 雪の遠野郷では、冬田の中を何時間もかけて歩き、カッパ淵だの、コンセイサマだのを見て回った。

 山形では、雪を被った、なだらかで美しい月山(がっさん)を見ながら、冬田の中の一本道を延々と歩いた。

 宮城では、あえて全く聞いたことのない町を選び、何時間か黙々と吹雪の田圃道を歩き続けた。

 そんな冬田道歩きを通して、私は二つのことを悟った。

 一つ、人間は寒くなるとトイレに行きたくなる動物である。
 二つ、都会と田舎の最大の違いは、すぐに行けるトイレがあるか、無いかである。


季語の用い方・俳句の作り方のポイント
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 冬田という季語は、さえぎるものの無い開けた空間を吹く冷たい風や、雪や霜に冷やされた冷たい土を強く連想させる季語です。

 そんな季語の持ち味を十分生かして俳句を詠んでみましょう。

 次の俳句は、与謝蕪村の弟子、吉分大魯の俳句です。
 寒さの中で、たくましくも、けなげに生きる雁がね(ガン)の姿が詠まれています。

  我がものと雁がね落つる冬田かな (大魯)

 次は私の俳句です。

 月山という大景を、小さな人物と対比させることでより大きく見せ、冬田道という寒さを連想させる季語で、全体の印象を引き締めたつもりです。

 月山(がっさん)は山形県の名山で、乳房のような美しい形をしています。

  月山へ遠のくバイク冬田道 (凡茶)



≪おすすめ・俳句の本≫

合本俳句歳時記 第四版
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■ 春夏秋冬・新年… コンパクトな一冊に日本の四季が詰まっています!


 合本俳句歳時記は、持ち運びに便利なサイズで、値段も手頃なのに、春夏秋冬・新年、全ての季節の季語が掲載されています。

 大学の俳句会に参加するようになった私が、初めて買った歳時記も合本俳句歳時記でした。

 踏青(春の季語)、薄暑(夏の季語)などそれまで知らなかった言葉や、髪洗ふ(夏の季語)、木の葉髪(冬の季語)など意外な季語と出会うことができ、毎晩、夢中になってページをめくったことを覚えています。

 当時の私が買ったのは第二版でしたが、左の『合本俳句歳時記・第四版』は、季語の解説や掲載されている類語がさらに充実し、初心者にも上級者にもお薦めです。
 これから俳句に誘ってみようと思っているお友達へのプレゼントにも最適です。




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posted by 凡茶 at 02:58 | Comment(0) | 冬の季語(地理) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする