冬の季語<行事> 〜目次ページ〜

柚子湯(ゆず湯・柚湯)
45冬の季語・行事・柚湯(柚子湯・ゆず湯)【イラスト】.jpg
        パソコン絵画

冬至の日、日本には風呂桶に柚子を浮かべて入浴する風習がある。これを柚子湯(ゆず湯・柚湯)という。冬の季語。風邪を引きにくくなる上、ひび、あかぎれなど乾燥肌も治り、しかも、厄除けにもなると伝えられる。ありがたい限りだ。


掲載季語(50音順)

<か行の季語>
寒施行
クリスマス

<は行の季語>
針供養

<ま行の季語>
豆まき


≪おすすめ・俳句の本≫

新版20週俳句入門 藤田湘子著
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■ どこに出しても恥ずかしくない俳句を詠めるようになる本です

 昭和63年に出された旧版『20週俳句入門』があまりにも優れた俳句の指導書であったため、平成22年に改めて出版されたのが、この『新版20週俳句入門』です。

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   〔型・その1〕 季語(名詞)や/中七/名詞
   〔型・その2〕 上五/〜や/季語(名詞)
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 の4つの型を、俳句を上達させる基本の型として、徹底的に読者に指導してくれます。

 これらをしっかり身につけると、どこに出しても恥ずかしくない俳句を詠めるようになるでしょう。

 王道の俳句を目指す人も、型にとらわれない斬新な俳句を目指す人も、一度は読んでおきたい名著です。





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posted by 凡茶 at 12:03 | Comment(0) | 冬の季語(行事) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


豆まき (冬の季語:行事)

     豆撒き 豆打(まめうち) 鬼打豆
     鬼は外 福は内 年の豆

45冬の季語・行事・豆撒(まめまき)【イラスト】.jpg
        パソコン絵画


季語の意味・季語の解説
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 節分の夜、鬼を追い払う(厄を払う)ために、「福は内、鬼は外」と連呼しながら、豆を撒く行事。

 神社や寺では、年男(その年と同じ干支に生まれた人)が豆を撒く。
 一般家庭では、大人(多くの場合パパ)が鬼に扮し、子供が豆を投げる。

 もともとは大晦日の行事であったが、新暦になり、大晦日・元日と節分・立春が大きくずれてしまったため、年とりの行事ではなくなった。
 年の数よりも一つ多く豆を食べる風習は、その頃の名残である。


季語随想
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 近頃は節分の夜になっても、近所から「鬼は外、福は内」の掛け声が聞こえてこない。
 私の子供のころは、どこの家からも、「鬼は外、福は内」と豆を撒く声が聞こえてきたものだが…。

 特に私の祖母は、勝手口に立つと、窓が震えるほど大きな声で、豆を撒いたものだ。
 今時、近所に聞こえる大きな声で豆を撒くなんて、恥ずかしくてできないことになってしまったのだろう。
 近頃は、世間の人々が恥ずかしいと思うことが、一昔前と変わってきたようである。

 車の窓から煙草の吸殻を平気で道に投げ捨てる。
 子供の見ている前で、人を傷つけたり威嚇するような言葉をためらいもなく吐く。
 レストランで子供が騒いでも叱らないのに、甘いものを注文しようとすると「太ってブスになると困るでしょ」と怒鳴る。

 伝統的な文化を継承することは恥ずかしいのに、他人を思いやる心を欠いた行為は、恥ずかしくもなくできる大人が年々増えてきている。

 こうなってくると、豆を打って鬼を追い払うより、鬼に頼んで未熟な大人を折檻してもらった方が良いようにも思えてくる。
 ここで、芭蕉に学んだ俳人、志太野坡の句を掲げておきたい。

  豆とりて我も心の鬼打たん (野坡)


季語の用い方・俳句の作り方のポイント
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 「福は内、鬼は外」と唱えながらする豆まきは、威勢のいい、元気のいい、「動」の行事です。

 この「動」と、そのすぐそばにある「静」なるものとを対比させると、味のある俳句ができることが多いようです。
 江戸時代の大島蓼太と、私(凡茶)の俳句を例示してみます。

  鬼は外月は内へともる夜かな (蓼太)
      もる=漏る。

  豆撒きの修羅場へ猫の戻りけり (凡茶)

  豆撒きの一粒沈む金魚鉢 (凡茶)

 参考にしてください。

 また、「豆まき」の句だけではなく、数え年の数(満年齢に一つ加えた数)だけ豆を食べる「年の豆」の俳句も、積極的に詠んでみましょう。
 次の句は小林一茶の人柄がよく表れた、年の豆の俳句です。

  をさな子やただ三つでも年の豆 (一茶)



≪おすすめ・俳句の本≫

カラー版 初めての俳句の作り方
―写真を見ながらすぐ句作ができる
 石 寒太著
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 俳句は、実際に風景や花などを見ながら勉強すると上達が早いのですが、この本があれば、家に居ながらにして、季節の景物を視覚で楽しみながら、俳句をひねることができます。

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posted by 凡茶 at 03:30 | Comment(0) | 冬の季語(行事) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


寒施行(かんせぎょう) (冬の季語:行事)

     野施行 穴施行

45冬の季語・行事・寒施行【イラスト】.jpg
        パソコン絵画


季語の意味・季語の解説
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 餌が乏しくなる寒中に、キツネやタヌキなどの野獣に食べるものを施す年中行事。
 京阪神を中心に本州西部に見られる。


 主に夜間、キツネの好物とされる油揚げのほか、小豆飯、握り飯、豆腐などを、野、田畑、稲荷の祠などに置く。
 食べ物を巣穴に置くこともあるので、穴施行とも呼ばれる。

 施した食べ物がなくなっていると、その年は豊作になると言われ、子供たちが狐を真似て食べて回ったりもする。  


季語随想
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 私の地元には寒施行の風習が無いので、この行事のことは俳句をやるようになってから歳時記で知った。
 ずっと守り続けてほしい、素晴らしい行事だと思う。

 日本の昔話には、キツネやタヌキなどの野生動物が、擬人化され、あるいは、霊的な力を秘めたものとしてよく登場する。
 古来、日本人にとって野生動物は、文明を脅かす拒絶すべき存在ではなく、人間生活と有機的に結び付き、ときに神秘的な恩恵を与えてくれる親しい存在であった。

 私は幼いころ、よく母に日本の昔話を読んで聞かされたため、キツネ、タヌキなどの野生動物に、自然とシンパシーを感じるようになっていった。
 そんな野生動物への親しい感情が、自然と文化の結びつきに対する興味・関心につながり、やがて俳句を生み出す原動力へと変化したのかもしれない。


季語の用い方・俳句の作り方のポイント
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 寒施行の風習が無い所に生まれ育った私には、寒施行の現場を実際に見て俳句を詠むことは難しいように思われます。

 しかし、この素晴らしい風習を後世に伝えるためにも、積極的に寒施行という季語で俳句を詠んでみたいと思います。

 キツネやタヌキなどのために食べ物を供えて回る当事者になったつもりで、次の二句を作ってみました。

  熊ほどの雲の来てゐる寒施行 (凡茶)

  月よぎる鳥多き夜や寒施行 (凡茶)


≪おすすめ・俳句の本≫

新版20週俳句入門 藤田湘子著
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■ どこに出しても恥ずかしくない俳句を詠めるようになる本です

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 この本は、
   〔型・その1〕 季語(名詞)や/中七/名詞
   〔型・その2〕 上五/〜や/季語(名詞)
   〔型・その3〕 上五/中七/季語(名詞)かな
   〔型・その4〕 季語/中七/動詞+けり

 の4つの型を、俳句を上達させる基本の型として、徹底的に読者に指導してくれます。

 これらをしっかり身につけると、どこに出しても恥ずかしくない俳句を詠めるようになるでしょう。

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posted by 凡茶 at 01:27 | Comment(0) | 冬の季語(行事) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


クリスマス (冬の季語:行事)

     クリスマス 降誕祭 聖誕節 聖夜(クリスマスイブ) 
     聖樹(クリスマスツリー) 聖菓(クリスマスケーキ)
     サンタクロース

クリスマスツリー
45冬の季語・行事・クリスマス【イラスト】.jpg
        パソコン絵画


季語の意味・季語の解説
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 イエス・キリストの降誕祭。
 実際にキリストの生まれた日は定かではないが、現在は12月25日に祝われている。

 クリスマスツリー(聖樹)が飾られ、クリスマスケーキ(聖菓)が食べられ、実に楽しい。

 前夜はクリスマスイブと呼ばれ、サンタクロースが運んでくるプレゼントを受け取るために、子供たちは靴下をベットの脚に結わえて眠る。

 夢のある行事である。

 クリスマスはキリスト教徒にとっては、きわめて重要な宗教的行事である。

 しかし、キリスト教徒でない多くの日本人にとっては、恋人同士がレストランで食事をしてムードを高めたり、恋人のいない人がことさら孤独感を味わったりする日となる。

 商人たちが、贈答品やら、玩具やらを売って、たくましくお金を稼ぐ日でもある。

 テレビのバラエティー番組も異常なまでに賑やかになり、町中が浮かれ気分となる。

 寒い中、警察は検問を張って運転者の飲酒の有無を調べる。
 多くの不届きものが引っかかって、免許を取られる。

 悲喜こもごも。とにかく特別の日だ。

 メリークリスマス!


季語随想
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 サンタクロースは子供のところだけでなく、大人のもとにもやってくると信じてみよう。

 その上で、サンタさんに持ってきてほしいプレゼントを、じっくり考えてみよう。

 つまり、自分がほしいものを真剣に思い浮かべてみるのだ。

 思い浮かんだら、それを得るために、自分が「なすべきこと」を考えてみよう。

 その「なすべきこと」を行動に移した時、私たち大人のもとへも、サンタさんを乗せた橇を引き、トナカイたちが走りだすだろう。


季語の用い方・俳句の作り方のポイント
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 クリスマスは非日常的な華やかさを帯びた行事、すなわち“ハレ”の行事です。
 ですから、“ケ”のもの(日常的なもの)に、クリスマスという季語をとり合わせてやると、そのものが、どこか“ハレ”のイメージを帯びたものに見えてきます。

 次の句は、クリスマスという強いハレの季語が、七色のサプリメントというケのものを、どことなくハレを感じさせるものに昇華させています。

  手のひらにサプリなないろクリスマス (凡茶)

 ところで、クリスマスという行事は、賑やかさ、楽しさを感じさせる一方で、その本来の神聖さから、静かさを感じさせる行事でもあります。

 次の二句のうち、上の俳句は、クリスマスの賑やかな、あるいは、少し騒々しい方のイメージを利用して作りましたが、下の俳句は、静かな方のイメージを利用して作りました。

  伝言を挿せり聖樹の靴下に (凡茶)
      聖樹=せいじゅ。クリスマスツリーのこと。

  老い猫とあやとり雪のクリスマス (凡茶)

 次の二句は、華やかな行事の裏に潜む、ちょっとした淋しさのようなものを詠んだつもりです。

  鳥の居ぬ巣箱も飾れクリスマス (凡茶)

  亡き父のメモ見て手品クリスマス (凡茶)

 参考にしてみてください。



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 以前は、句会・吟行といえば、辞書や歳時記などを持参しなければならず、これが結構重いものでした。

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   ホトトギス俳句季題便覧
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 世の中便利になったものです。



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posted by 凡茶 at 03:18 | Comment(0) | 冬の季語(行事) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする